会長方針
クラブ概要
会 員
同好会
行事予定


 
クラブ週報
メイクアップ情報

主な活動

卓話
クラブフォーラム


 
用語の解説

リンク集

姉妹提携クラブ

歌舞伎フォーラム

 

 

 
クラブフォーラム



 
平成30年9月3日(月)
 

広報雑誌委員会
溝口 明範 会員


〜 最先端医療について 〜




溝口 明範 会員 広報雑誌委員会のクラブフォーラムということでしたが、本日のお話は、会員に向けた広報の一環だと思いますので、お話させていただきます。
 7月1日、私の母校である関西医科大学の創立90周年の記念式典がありました。先日退会された海野さんの息子さんも在学しています。ノーベル賞を受賞された、山中教授が記念講演してくれましたので、その話をさせていただきます。山名教授はなかなか講演してくれないのですが、お嬢さん二人が関西医科大学の学生ということで、今回講演してくれました。

 京都大学にiPS細胞研究所がありますが、600人の研究員がいるそうです。大きな建物が3つあって、日夜フル稼働でiPS細胞を作っているということです。何億、何兆という単位で作らないと間に合いません。DNAには約2万個の情報が入っていて、ある状況に置かれると初期化されるのです。私たちの体は60兆個の細胞からなっています。元々は1つの細胞で、それが分裂を繰り返して、体の一部になって私たちはできています。それが初期化できるということは、ものすごいことです。人類にとって驚愕すべきことです。DNA内の2万個の中の初期化に関わる細胞4個の発見がノーベル賞となったのですが、世界中で発見の競争が行われ、アメリカの製薬会社とは数時間の差での発見、報告となり、ノーベル賞をとれたと言うことでした。
 国で指定している「難病」は133ありますが、iPS細胞を使うことで、だいたい125-126治せるということです。「再生医療」と呼ばれ、病気や事故で失った機能を再生することができます。腎臓、肝臓、膵臓も複製可能で、人類を救うような大発見です。
 問題点もあります。1つはコストです。昨年、「加齢黄斑変性症」という目がみえなくなるという患者に対して、iPS細胞を使った移植手術が行われ、成功しました。片目の移植で5,000万円と報道されましたが、本当は1億円かかりました。このコストをどう安くするかが課題で、保険制度が崩壊してしまいます。何万人もいる患者さんのために、研究員が日々iPS細胞を蓄積する作業を行っています。
 自分の細胞ならいいのですが、他人の細胞から作ったiPS細胞は「拒絶反応」がでますので、これをどう抑えるかということが課題となります。
 また、iPS細胞にはガン細胞が含まれていて、無限に分裂を繰り返します。分裂をストップさせないと、ガンになってしまう可能性があります。
 まだまだ課題もありますが、大変夢のあるでした。

 

   

戻 る