クラブ週報

静岡中央ロータリークラブ ホームクラブ週報令和6年3月4日(月)【第1572回】例会

2023年度-2024年度
令和6年3月4日(月)【第1572回】例会

日時 2024年3月4日(月)18:00~19:00
会場 中島屋グランドホテル
ロータリーソング 奉仕の理想
ソングリーダー 稲垣副会長
ゲスト
清水中央ロータリークラブ会長 豊島 勝一郎様

会長の時間
2023~2024年度 会長 大杉 淳

本日は、清水中央RCの今年度会長であり、前清水銀行頭取、現会長の豊島様をお迎えしておりますので、奉仕PJ企画ですが、いろんな経済の話を聞かせていただけるものと大変楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。

今日はその前振りとして少し経済の話をしたいと思います。
今年は、先月に日経平均株価が史上最高となり、よく言われる、失われた30年を取り戻すための入り口に立った様に思います。これからもこの持続に期待したいものです。因みに本日の終値は、40,109円でした。

また、昨年は、日本のGDP(Gross Domestic Product)国内総生産がドイツに抜かれて、世界で4位となりました。1968年(今から約55年前)にドイツを抜いて、世界2位となったわけですが、2010年に中国に抜かれ長年3位を守っていましたが、この度、再びドイツに抜かれることになりました。当時は、GNP(Gross National Product)国民総生産でしたが、このような事態となったわけです。
因みに、GDPとGNPの違いは、GDPが、ある国の1年間の国内総生産額から中間生産物を引いたものですから、日本人が海外で生産した額は、含まれませんが、外国人が国内で生産した額は、含まれます。一方、昔(我々が学生時代)よく使われたGNPは、ある国の国民が1年間に生産した額ですから、外国人が日本で生産した額は、含まれず、日本人が海外で生産した額は、含まれます。
ドイツに抜かれた理由の大きな理由としては、為替相場と物価上昇率の違いといわれています。つまりは、円安と日本の低成長です。名目GDPでの個人消費の割合は、半分以上となりますので、そこを引き上げないと差は開くばかりです。

個人的には、順位は、あまり気にすることはないと思っていますが、今年は、再三申し上げていますように、人手不足が更に顕著となりますので、賃上げは、対応しなければなりません。価格転嫁と生産性の向上が、ポイントとなりますので、皆さん頑張ってくださいね。
私は監査役ですので、会社のそれらの動きを気楽に見守っていきたいと思っています。

幹事報告

・3月度、4月度プログラム報告
 3月4日(月)  第9回(3月度)理事会
       外部卓話(奉仕プロジェクト常任委員会)
 3月11日(月) 新会員卓話(広報常任委員会)
 3月18日(月) 委員会開催日
 3月25日(月) 休例会
 4月1日(月)  休例会
 4月8日(月)  観桜会例会(クラブ管理運営常任委員会)
 4月15日(月) 子ども食堂について(奉仕プロジェクト常任委員会)
 4月22日(月) 委員会開催日
 4月29日(月) 休例会(昭和の日)

・令和6年能登半島地震に対する義援金のご報告
・2024学年度 米山記念奨学生『カウンセラ-』について
・3月10日(日) 『第17回静岡中央RCカップ』 草薙運動場

誕生日:小沢会員、鈴木延会員、渡邊会員
結婚記念日:安藤幹事、米澤副幹事、原川会員

委員会報告

報告者:大村委員長

観桜例会を三笑亭本店にて開催させていただきます。
今回は芸子さんをお招きしまして、おいしい老舗の料亭の料理と 伝統ある踊り、桜をご用意させていただきます。是非楽しんでください。
3月25日がこちらの締め切りになっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

出席報告

担当:依田直前会長

会員数 51名
出席人数 35名
出席率 69%

スマイル報告

発表者:橋本会員

会員からのスマイル 総額/22,000円

<ゲスト トリプル>
豊島 勝一郎様

<ダブル>
清水中央RC 豊島会長をお迎えして
大杉会長 増田副会長 安藤幹事 藤田委員長 赤堀会員 

<スマイル>
本日は豊島会長よろしくお願いします。
長嶋会員 渡邊会員 

スマイルマンデー
三浦副会長 米澤副幹事 小林委員長 山田委員長 相川会員 針谷会員 溝口会員

卓話

発表者:清水中央ロータリークラブ会長 豊島 勝一郎様

改めまして、こんばんは。本当にご丁寧なご紹介いただいたもんですから、ちょっとびっくりしております。
私は清水銀行にずっと勤めてまいりまして、銀行に入って22年間行員をやって、今銀行役員になって21年、もう1年やると22年になります。フィフティフィフティの銀行員生活って言うんでしょうか、随分長かったなと思うことがあります。

静岡のロータリークラブは若いメンバーが増えているとのことで、新しい風を感じています。今回のお話は3つのポイントがあります。まず、私の得意な資料を使って経済の変遷についてお話しします。また、最近の市況や私の経験について触れていきたいと思います。

お正月に菩提寺の新年会で、私よりずっと年長の方々とのお話をしている中で株価は史上最高になるだろうという話が出ました。これはもう年末から我々は色んな読まなきゃいけないものは結構あるもんですから、どのタイミングかなと思っていたところですけど、結構早く来たというか、4万円も抜くだろうっていう話をみんなにしたら、本当かと。銘柄を教えろと。私たちの発言は慎重に行われるべきでありますから、銘柄を教えることはできない話です。この動きはファンダメンタルから考えると、日本の経済は作られており、狙われていると言えます。

1989年12月、最高値をつけた年末に、日経平均株価は急落しました。この出来事はあらかじめ予測されていたものであり、7000円台まで下落しました。今回の状況については、さまざまな見解がありますが、もしトラですね。もしもトランプが再選された場合にどうなるかというところに集約される1年となるでしょう。

さて、今日の3つのテーマの1つ目は、A3版の細かい資料についてです。
ロータリークラブでは必ず喋ってきた話となります。

この話は私の得意技でして、メンテナンスをずっとしてきたもので結構意味があります。簡単に言うと、時代を反映させています。
折れ線グラフもあるんですけども、経済っていうのはこのように激変してきたということです。
振り返って今現状でも、経済実態についての係数を読むことは不可能です。
完全に不透明感に陥っていると言うんでしょうか。プロがやってもなかなか厳しい状況が続いています。

経済は薄氷の上を歩いており、誰かが滑り落ちてしまうこともある状況です。簡潔に言えば、戦争のような状態です。戦争はいつでも起こりうるものであり、実際に既に発生している場所もあります。このような経験は、少なくとも私たちの世代にはないものです。しかし、現在の状況を考慮すると、これはもはや避けられない現実となっています。過去にはオイルショックやニクソンショックなど、厳しい経済的状況が続いた時期がありました。しかし、日本はそのような試練を乗り越えてきた国でもあります。

例えば、ジャパンバッシングや不買運動が展開された際、日本は逆襲しアメリカに対抗しました。日本の企業力とリバウンド力は強力であり、これまで多くの困難を乗り越えてきたことが改めて資料から分かります。現在抱えている課題に対しても、万全の対策が日本で取られることを期待しています。

資料にもある通り1963年に放送された大河ドラマの第1作目は「花の生涯」でした。このドラマは、舟橋聖一さんの原作に基づいて、幕末の井伊直弼を主人公に描いています。放送は4月から12月までの1年間にわたり、視聴者はその展開に一年間ついていくことが求められました。

この年にはケネディ大統領の暗殺事件も起きていました。NHKは、このドラマの制作中にケネディの暗殺シーンを夏に撮影しました。この番組は、世界的にも高い評価を受け、日本の看板番組となりました。また、当時のテレビ制作は手作業で行われており、映画の全盛期の中におけるテレビの創世記でした。受信料については、いろいろな意見があるかと思いますが、現在は大河ドラマや紅白歌合戦、朝ドラマなど、日本の芸能界を代表する番組が放送されています。

NHKの受信料については、議論が絶えないものです。しかし、日本のNHKは世界的に見ても非常に影響力のある公共放送局です。北朝鮮の国営放送やイギリスのBBCと比較しても、NHKは世論の吸収力でナンバーワンと言えるでしょう。受信料を取らなかった場合、国営放送は税金で賄われることになりますが、その形態は国家主導に色を付けることなく続くことができます。NHKは使命感を持って、リスク管理とガバナンスのテーマに徹底して取り組んでいます。例えば、能登半島の津波の際、女性アナウンサーが低い安定した声で20分間にわたって「津波が来ます、逃げてください」と連呼したことがありました。普通の人間が同じことを繰り返すのは限界がありますが、NHKの使命感と訓練により、リスク管理を徹底できる高い水準を保っています。

大河ドラマや紅白歌合戦、朝ドラなど、NHKの番組は毎回批判を受けますが、NHK職員の真摯な姿勢は素晴らしいものです。私自身も学生時代、NHKの大河ドラマの制作に携わった経験があります。原作本を読み、主役を選び、歌舞伎役者の演技力を活かすことで、1年間のドラマを成功させるために奮闘しました。NHKのドラマは、時代小説の理念を引っ張り、選り抜かれた俳優たちが演じることで視聴率を安定させています。今後もNHKは挑戦し続け、視聴者に感動を届けることでしょう。

今日の話として言うならば、ご出席の皆様は多くの方々が企業経営者でいらっしゃるので、こういうようなエンターテインメントを作るにも常にお金を、経済効果を勘案したものが ベースになければならないということで見ると、1番面白いのは大谷翔平です。大谷翔平選手の1000億円(約7億ドル)の契約は、スポーツ界において驚愕のメガディールとなりました。しかし、この金額にはいくつかの視点から見るべきポイントがあります。

・契約金額の大きさ
10億ドルを超えるスタートアップ企業は「ユニコーン企業」と呼ばれます。アメリカには652社、中国には168社がありますが、日本にはわずか7社しかありません1.
大谷選手の評価額(約7億ドル)はユニコーン企業に近いものです。ただし、実際には97%が10年後の後払いとなっています。
10年後のお金は目減りするため、実質的な契約金額は4.6億ドルとなります1.
・脱税と自己破産
メジャーリーガーの8割が自己破産すると言われています。スター選手も同様に自己破産することが多いです。
大谷選手の契約金は後払いが多いです。アメリカではとにかく税金を納めることが重要です。アメリカでは脱税は重大な犯罪であり、刑務所行きとなります。
・メディアとの関係
大谷選手のプライバシーについて、メディアは掴んでいるものの、彼のお嫁さんの名前は出てこない。
メディアは大谷選手を怖がっていると言えるでしょう。スクープを出すことで一時的な注目を浴びるかもしれませんが、その後の報道活動が難しくなるためです。
・周りの人々の支え
大谷選手を支えている人々、ご両親、通訳のイッペイ君などは、彼を守る使命感を持っていると思います。
大谷選手の成功には彼の周りの人々の愛情とサポートが欠かせません。

このように大河ドラマや時事の出来事をきっかけに、自分の大学時代とか企業で事業やってる時にあったこんなことがあったなっていうのを思い返してくれるテーマになればいいと思います。

続いて、ロータリークラブの話として親父の話をします。親父はロータリークラブとしてはスルガロータリーのチャーターメンバーでした。ですから1972~3年、今からだと50数年前でしょうか、に ロータリアンになって、10周年の時の会長を務めました。色々なロータリーを見て、やっぱり10周年が1番すごいんですね。なぜならば、チャーターメンバーがしっかり残って、40代、50代が入ってくることで、 充実したメンバーで臨みますから。10周年が1番華やかにできてなきゃならないなと思います。親父が10周年の会長を務めた際、その華やかなパーティーの後に鼻血が出て救急車で運ばれてしまったエピソードが印象的でした。

当時の私にとってはロータリーは恐ろしいところでした。うちはミカン農家です。今は入会に関しては 色々な意味でハードルは低くなってるんですけど、当時は同職の人は入会はできないので、農家代表で入ったわけです。だから、何ができるわけでもないから、酒を飲むしかないです。社会をリードするには酒飲む、いっぱい飲む。 それしかリードの仕方が親父にはなかったと思います。でも、飲み切ったんだなと思うんです。 だから、精一杯の役割をやって、挨拶をして、終わって帰ってきて、ふっとなった時に鼻血が出たのかと。

また、おふくろが親父より先に亡くなっているのですが、亡くなる際に親父にロータリーを続けるように言ったことも興味深いエピソードでした。家族やパートナーからの期待値は大切であり、社会的な役割を果たす際にはきちんとした態度を保つことが求められますね。人前に出る時にはきっちりしめるということで、親父も気を張ってやったと思います。ロータリーの活動は、社会性を維持し、人前できちんと振る舞うことを求められる場でもありました。

退院後、親父がロータリーの友を静かに読んでいた姿を見て、ロータリアンとしての誇りと使命感を感じました。
その時に、何がなんでもという気持ちになったのが、 少し自分を変えたタイミングでもあったんですね。で、男の社会ってのはこういうもんです。
ボランティア活動、職業奉仕、いろんな考え方がある。求められて受けたならば、死んでもやりきる。 じゃなければ、受けるな。と考えます。

ロータリーってなんなのかと思うと、やっぱり修行の場だっていう風に思います。 皆さんお忙しい。若い方々は特に、ここに出席していくこと自体もすごくハードル高いかもしれません。
でも、そこに出張っていく時の調整とかっていうのが価値ある。うちの銀行では、実はロータリーライオンズに支店長職を20数名入れてます。
年会費だけで大変ですが続けます。それは支店長たちに何を期待するか、修行です。研修です。
これは交際費ではない、研修費だぞって彼らには言っています。
一国一城の主の方々と時間を共有できる、その生態を見学できる ことだけでも銀行屋としてはものすごい価値があるよということで、研修だというように言ってます。自分の人生を精査する上ですごく良い経験をさせていただいてると思っています。

さて、金融の話題に移りましょう。

11月には青と赤の戦いがあります。これは指名候補の選挙が続いている時期で、世界の政治経済に大きな影響を及ぼすでしょう。民主党と共和党の違いは、対象となる支持層にあります。民主党は労働者階級に近い層を対象にしており、共和党は金持ち層を支持しています。トランプ政権のアメリカファースト政策は成功している一方で、リスクも伴っています。

また、中国とアメリカの国力接近が進んでいます。中国の経済力は増大しており、軍事的な動きも考慮すべきです。中東問題については宗教が絡んでおり、新興宗教やAIが世界の価値観を変える可能性もあります。ロボット支配の未来は、私たち人類にとって大きなリスクとなるでしょう。このような重要なテーマについて、私たちは慎重に考え、行動しなければなりません。

お金についての話題は興味深いですね。成功者の欲求について、親父から聞いたことを思い出します。

・金への欲求
成功するためには金が必要です。金持ちでなければ発言権がありません。社会的な影響力を持つためには、金が不可欠です。
金は成功のバロメーターとなります。
・名誉と社会的な称賛
成功者は名誉や社会的な称賛を求めます。自己主張したものが社会に受け入れられることを欲します。
これは体育の世界でも同様で、自己実現や自己表現を追求します。
・家柄と子孫への要求
家柄や出自も重要です。社会的な地位を維持するためには、良い家柄であることが求められます。
子孫には良い縁談を求めることがあります。これは時代や価値観によって変化します。
・学歴と経歴
頭の良さや良い経歴を持つことも欲求です。自己実現の一環として、成功者は頭の良い人々と結びつきたいと考えます。
・企業とお顔
企業や社長夫人との結婚も成功の要素となります。

お配りした資料についてはまたよかったら目を通していただければと思います。ご清聴ありがとうございました。